ここ数日、会いたい人に毎日会っていて、新しい刺激をたくさんもらった。
久しぶりのひとりタイムは、よく寝て、片付けたり、洗濯物をたたんだり、植物を見たり、半分の月を見たり、今はひじき煮を丁寧に作ったり。
人と会う毎日だとひとりが恋しくなり、ひとりの日々が続くと人が恋しくなる。
1日おきではないけれど、いつも、わたしのペースは曖昧だけど明るく軽く楽しい、そんな感じ。
すっきりと、強くなってゆく。揺るぎない、わたしの好きなもの、こと、ひと。
日曜日、近くに桜がたくさん咲いていて、散歩がてらふらふらと見に行った。
惹き付けられるように、桜を見ている人が結構いた。
一本、大きめの桜を見つけて、その木の足に座り、寄りかかり、しばらくぼんやりしていた。
お尻がほのかにあたたかい、ような、気がした。
いつもの目線より地面が近づき、蜂が小さな色とりどりの花の蜜を吸っていた。
わたしの知らない王国はいつだって、そこにある。見てないだけで。忙しいふりをして。
太陽が気持ちよく、風はほどよく冷たく。桜はこんもりと、白に近い薄桃色を輝かせていた。
優しく、そして強く、力がみなぎった。ありがとうとほほえみ思う。
わたしはこれからひじき煮を食べます。
居場所、生活、食事、仕事、大切な人々、わたしは笑顔で過ごす。
泣くし、怒るし、全然ダメなときもあるけど、でもやっぱり、笑う。
あなたも日常の些細なことで、くだらないことで、ときに泣いたり、笑ったりしていますように。
佐藤寛子