キジも鳴かずば撃たれまい、と日本では言いますが、ここイギリスでは、鳴かなくても撃たれるようです。
イギリスのウィンタースポーツといえば、シューティング 。。。撮影じゃなくて、狩りのことです。
その中でも、キジ狩りはイギリスのアッパーな階層の人々にとっても人気のウィンタースポーツ。「誰がルイに銃を持たせたんだ(怒)」という声が上がりそうですが、行ってきましたよ、シューティング !
まずは朝早く(私にとっては)に、狩りを行うハウスに集合します。そこにはいっぱい知らない人たちが集まってるんだけど、まあ言わずもがな、皆とてもスマートな感じ。すごく気さくだし、かつエレガントな人が多い。ゲームキーパーと言われる人が、2チームに分けて、簡単なルール説明をします。(グラウンドプレイはダメだ、とかキツネは例外で撃ってもOKとか、それぐらい。キツネについては、イングランドでは、犬を使って追いつめるという伝統的なキツネ狩りが2004年くらいに禁止されているので、犬を使わずに偶然見つけた場合は狩っても良いらしい)。男性は皆、ツイードのパンツやジャケット、そしてハンティングにネクタイをきちんとしめてて、とってもスマート。何だかタイムスリップして、ずっと昔にやってきたようなクラシックさです。さすが英国紳士。(←??)ちなみに、外はすっごく寒いのですが、伯爵などが持っているハウスに集まったりすることもあるにはあるけど、女王様と共に行うシューティングでも、大体集合は外が多いそうです。
まずはコーンフィールドの中に入って、隠れている鳥を追い出して、畑の外で待っている人が、飛び出てきたキジや鳩を撃ち落とします。
こんなに小さい子でも参加してるので、なかなか文化の違いを感じます。銃声も慣れてるみたい。私もライフル(AK47)を撃ったことがあるので、銃声を聞いても特にビックリなどはしないのですが、自分が撃つ際にはやっぱりイヤーディフェンダーあったほうがいいと思います。撃つとき以外は外した方がいいかも。なぜなら茂みの中で遅れをとったりしたときに指示が聞こえないと、やっぱりもの凄く危険だし。
その次は林の中に入っていって、同じ場所でずっと待って出て来た鳥を撃ち落とす側と、林の奥から待機している人たちのほうへ向かって、茂みなどをガサガサして鳥を追い出しながら探す側に分かれます。犬は茂みの中に入っていったり、撃ち落として遠くに飛んで行った鳥を持ってきたりします。狩猟犬として飼われている犬が本当に役立ってるところを見て、ちょっと感動しました。犬だけじゃなくて、子供も大活躍。
小さいのに怖がったりしないんだな〜って思ってたら、「重たいから持って」と渡されてしまった。確かに子供にとっては、あれを持って道泣き道を進むのはしんどいだろうけど、本当はやっぱりちょっと怖いんじゃないかな?? というわけで、キジを二羽運びます。何だかとってもクラシックイングランドにとけこんでいる光景です。よくイギリス貴族がこうやってキジを手にしているのを映画とかダウントンアビー(TVドラマ)とかで見るじゃない?? こちらが弾丸。ゴールドで何か綺麗。 しかし私が銃を持っていると、貴族どころか「東欧系の革命ゲリラ軍にしか見えない」「ガンホルダーがロケットランチャーに見える」「戦い慣れてそう」などなど、全く褒め言葉と思えない感想を頂きました。いやいやいや。。。って、確かにロケットランチャーに見えるし。笑。
それにしてもこのショットガン、とっても美しい造りなのですが、お値段を聞いて(欲しくなったので)、思わず引き金引くかってくらいビックリしました。さらにこれより高価なものだと、日本円で1千万円以上するものもあるそうです。何だそれ!しかし、全然驚かないアッパーなイギリス人たち。豆知識ですが、このショットガンは銃砲が横並び(平行)になっているのですが、それは階層の高い人たちの銃らしく、銃砲が上下に並んでいる場合は、上流階級ではない、という見分けがつくとか。イギリスは実はかなりはっきりした階級社会で、しかもそれに慣れているので、皆、さっくり「階級」の上下を口にするし(同じクラスの人たちの間だけね)、棲み分けも出来てる。日本人の私は最初はちょっとびっくりすることが多かった。さらに余談ですが、彼らに問いつめて聞いたところ、この階級とやらは「今の世代成功してお金持ちになったからといって得られるものではない」し、生活スタイルの至るところを変えないといけないし、その生活を最低でも3代以上続けて云々、というものらしいです。そうでなければ「単なる成金だわ」とおばあさまたちは嫌悪感を示すこともザラだとか。まあ確かにお金じゃ血は買えないものね。。。
ちなみに狩ったキジは、数日外に放置しておいてから食べたりするそうです。(そっちのほうが調理し易いらしい)。今回のステイで色んな人のおうち行ったけど、大体キジが干してありました。しかし私はキジを食べることなく香港に戻ります◎
それでは皆様、今年もこんないつ更新するか分からないようなブログにおつきあいくださり、本当にありがとうございました。
来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
良いお年をお過ごしくださいね^^
big love xxx