●『全身ハードコア GGアリン(原題/HATED GG ALLIN AND THE MURDER JUNKIES)』
(監督:トッド・フィリップス/出演:GGアリン、THE MURDER JUNKIES、ディー・ディー・ラモーン 他)
世も末、と言うか、こんな世も末なら延々と続いていてくれ、という世も末っぷり。
まさかうんこロッカー・GGアリンの映像が日本語字幕付きで映画館にてキチンと掛かってしまうだなんて。
しかもパンフまで作られるとは。
こんな奇跡の日がやって来るとは公開が決定との情報を耳にするまで一度たりとも考えてみた事はあるハズも無く。
しかしシアターN渋谷のホラー映画とパンク/HxCを中心としたドキュメンタリーに特化したとも言うべき上映ラインナップの突っ走りっぷりも来る所まで来たな、と目頭を熱くせずにはおられない状態に。
『ホステル』を上映しようが『ヒルズ・ハブ・アイズ』を『1』『2』一気に上映しようが、更には『地球外生命体捕獲』までをも上映しようが、そんな事は些細な事にしか感じられなくなった今回の『TRASH ROCKIN' PICTURE SHOW(『ザ・クランプス精神病院ライブ』『全身ハードコア GGアリン』の2本立て)』の上映。
それがDLP上映だろうが何だろうが、スクリーンに掛かってしまう事自体に意義があるので大喜びで観に行って参りました。
GGがどんな野郎か知らない人は不幸せだと思え。
こんなヤツを知らずに過ごす人生はひとつ損した人生を送っているものだと思え。
ただしググると全裸で血まみれかうんこまみれかオーバー・ドーズで浮腫んで色の変わった顔のGGの葬式の時の遺体の画像ばかり出てくるので、それが多くの人の人生とって役立つかどうかは相当怪しい所ではありますが。
因に私は殺してやりたい程に嫌いなのが「格好悪くてもいいじゃない」っつー言葉。
厳密に言うと格好が悪い事そのものが嫌いなのではなく、そういう事を言う人間が大嫌いなのだ。
んなモン、格好良い事の方が良いに決まってるじゃねーか、ばーかばーか、と言いたくなるワケで。
格好良くなりたいから努力をするか、さもなければ出来ないから仕方なくそのままでいるかという2択(+気付かない+興味無し)なのに、格好悪い自身の事が嫌で仕方が無いクセして言い訳して正当化しようとする、その卑屈さに殺意を覚えるのだよ。
GGの場合、ライヴで全裸で暴れ回るわマイクで自分の頭を殴りまくるわ脱糞するわうんこを巻き散らすわ客にボコられるわ、更には客を巻き込んで公開自殺をすると散々言っていたクセにヘロインのし過ぎであっさり逝ってしまうわで。
しかもその過激なパフォーマンスは基本的に全部自分に対して返ってくる、自傷行為と言うべきものの為、実はそれって実は気が小さい事の表れなんじゃないのか?という疑問も湧いてくる程なので、格好良いとは思わない人の方が多いかもしれない。
だけどそんな事は気にせずに36歳というイイ歳こいてもやり続けたGGは格好良い。
……いや。ここまで書いてみたものの、やっぱり違いました。
そんな事は何も考えずにやり続けていた、ただのスペシャル・バカですね。すみません。
しかも『Jackass』の連中の様に「試してみよーう」では一切無い辺りが余計に。
鑑賞中、ライヴやバースディ・プレゼントの飲尿などのシーンで場内から温かい笑いがこぼれる程。
スクリーンに映し出されている行為とは裏腹に、この和やかなムードは何なんだ、と。
嗚呼、皆、そんなGGが大好きだからなのね、と。
そんなスクリーンに映ったGGを呑気に皆で鑑賞出来る日本は今日も平和です。
Hated: Special Edition (Spec) (2007/08/07)
Gg Allin
全身ハードコア GGアリン (2008/03/19)
ディー・ディー・ラモーン、GGアリン 他
大家好! 呢個係介紹日本文化的blog. (mixture of 日文&中文&英文text...sorry!) I hope you will be a good friend to me. From Tokyo with Love. もちろん日本語で気軽にどうぞ。その方が私は気が楽なので。